政府は5年間で1兆円の人材育成投資所謂リスキリングを推進する。
ある企業は博士課程への支援を行う。官民あげて人材育成投資が主課題になっている。
外に出るとウーバーイーツが街を疾走する情景が日常になった。ギグワーカーである。体力勝負なのでいつまでも続けられるギグではないだろう。リスキリングが必要なのは彼らではないのだろうか。教育機会は均等のはずである。
不安定な収入はストレスを生む。ストレスはコルチゾールという物質を生み様々な症状をもたらす。貧困というのは相対的なものであることがわかっている。ネットではお金の話が飛び交っている。発信する人はもう少し社会性を踏まえた姿勢が必要かと思える。
大企業では自社の人事施策としてリスキリングが実行できる。1兆円の予算はどこまで、誰まで浸透するのだろうか。
人材育成が経済の成長に影響することがわかっているが、もう一つ大きな課題がある。それは格差の固定化である。ジョン・ケネス・ガルブレイスは言った。「教育のあるところに貧困はない」。ハイエンドのギグワーカーを除き、そうではないギグワーカーのリスキリングが置いてけぼりになってはいけない。
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