【ドメインパワー独自指標】リユースランクを活用したドメインバリュエーション

目次

まとめ

・競合との力量の差が図れる
・ドメイン、サイトの価格が査定される
・実施すべき施策、目標が決められる
※ 細かい内容に関しては、個別に分析、ペルソナが必要となります。

リユースランクとは?

リユースランクとは?のイメージ画像
 リユースランクは、ドメインやウェブサイトの総合的な価値を数値で表したドメインパワー、サイトパワーを測定する指標です。
起源は、リユースドメイン(https://reusedomain.com/)が、使っている独自指標となります。
リユースランクのざっくりした概略は、ahrefsのDR(ドメインレーティング)、MajesitcのTF(トラストフロー)を主体に、一定の比率から算出したスコア、指標となります。

リユースランクで何ができる?分かる?

リユースランクで分かる事のイメージ画像
 リユースランクを算出することにより、そのドメイン、ウェブサイトが持つポテンシャル、検索エンジンで、なぜ現在の表示順位にいるのか、把握することができます。
誰しも、検索エンジンで表示される順位は、1番がいいですよね?!
ウェブサイトを公開して、不特定多数に情報を発信するという事において、アクセス数が多い方が、より多くの人に情報発信が可能です。
営利企業や非営利団体、個人においても、情報を発信するからには、より多くの人に見てもらいたいですね。

現況を把握する、競合との溝を測定する

RR9とRR24の比較画像
 自社のドメインと競合他社のドメインのリユースランクを比較してみましょう。
もし、自社A社がリユースランク9(Cランク)、他社B社がリユースランク24(Aランク)だったとしましょう。
共に、スマートフォンケース販売店ショップを、ウェブサイト上に公開して、販売している競合店とします。
「スマホ ケース」、「スマートフォン 手帳ケース」などで検索して、消費者はウェブサイトへ訪れることが予想されます。
その際の検索キーワードでの表示順位は、

1位:競合B社(リユースランク24)
2位:競合その他
 ・
 ・
 ・
15位:自社A社(リユースランク9)

の様になる傾向が非常に高いでしょう。

現状を把握して、効率の良い集客を行う

現状把握SWOT分析イメージ
 リユースランクの活用により、競合とのレベルの差、溝の大きさを把握することが出来ました。
本記事は、具体的な施策に関する記述は割愛しますが、問題点が分かれば対処方法があります。
目的に向かい行動や施策を行い、集客を行っていけば、満足のいく結果に近づくことは間違いないでしょう。

リユースランクは、ウルトラドメインの旧ウルトラランクがルーツ

起源、ルーツイメージ
 リユースランクは、ウルトラドメインというICANN認定を受けたドメインレジストラの旧ウルトラランクをルーツとしています。
詳しい経歴は、下記の

【お知らせ】ウルトラドメインの中古ドメインが使いやすくなりました

ウルトラドメイン、中古ドメイン販売サービスリニューアルのお知らせ

の記事をご覧ください。

2022年1月1日に現在のリユースランクと同等の計算式が出来た

 リユースランク=ahrefsのUR・DRとMajesticのCF・TFを用いた加重平均
※UR・DR・CF・TFについては後に解説します。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

加重平均の比率はURが10%、DRが35%、CFが20%、TFが35%です。ahrefs・Majesticの両クローラーが用いる基準のうち、リンクの「量」にやや比重を置きつつも質もじゅうぶんに考慮した比率としました。

この変更により旧ウルトラランクは従来よりも「効果的な中古ドメインをより正確かつ直感的に選べるランクづけ」に進化しました。ここからは変更に至った経緯と、算出方法の考え方についてご説明します。

本題の前に…初心者向けの用語解説

ahrefs・Majesticとは

Googleに近いとされる基準でWebサイトの評価を行う、有力な2つのクローラーです。

ahrefsのランク基準は2種類ある

【1】ドメインレーティング(DR)
ドメインがどれくらい被リンクを受けているかを示す値。転じてドメインにどれくらい権威性があるかを示す意味もある。

【2】URLレーティング(UR)
ページがサイト構造の強固さ・Web上にどれくらい食い込んでいるかを示す値。
これまでウルトラドメインの「旧ウルトラランク」は、この2つの数値を足したものを「ドメインランク」として扱っていました。

Majesticのランク基準も2種類ある

【3】トラストフロー(TF)

そのドメインがもらっている被リンクの「質」を示す値。

【4】サイテーションフロー(CF)
そのドメインがもらっている被リンクの「量」を示す値。

リユースランクにこちらのこの4項目の数値も取り入れて算出します。

リユースランクが作られた理由は「直感的なリユースドメイン選び」を叶えるため

現在では、見出しとは趣旨が異なってきておりますが、ドメインの価値、価格、サイトの価値、価格を測定する指標となりました。

まずは従来のランク基準を検証してみた
国内外のいくつかのジャンルから知名度が高い or 利用者が多いサイトを選びます。相互に比較しやすいようなものから14サイトを選びました。まずは、これに対して従来のウルトラランク(UR+DR)が適切かどうかを検証します。

選んだ14のサイト
google.com:言うまでもなくGoogle。

yahoo.co.jp:言うまでもなくYahooの日本語サイト。

cnn.com:世界最大級のニュースサイト。

yahoo.com:Yahooの本家・英語版サイト。

nikkei.com:日本経済新聞によるニュースサイト。

yomiuri.co.jp:読売新聞によるニュースサイト。

toyota.com:自動車メーカートヨタのサイト。

mhi.com:国内の総合メーカー三菱重工のサイト。

gm.com:米国の自動車メーカーゼネラルモーターズのサイト。

ge.com:米国の総合電機メーカーゼネラル・エレクトリックのサイト。

siemens.com:ドイツの情報・電機事業会社シーメンスのサイト。

lockheedmartin.com:米国の航空・戦闘機等メーカーロッキード・マーティンのサイト。

nasa.gov:米国の宇宙開発機関NASAのサイト。

jaxa.jp:日本の宇宙開発機関JAXAのサイト。

上記サイトに対するウルトラランクは以下の画像の通りでした。UR+DRの列です。

リユースランク算定式の根拠

結論から言えば、かなり順位に歪みがあると言わざるを得ません。例えば…

GoogleよりYahoo日本語サイトの方が上になっている。
URランクが、同じyahoo.co.jp:yahoo.comでも56:14と不自然なほどズレがある。
など

また、赤枠から右に視線を移してみても、UR+DRの値とCF+TFの値にかなり大きな差があることがわかります。例えば上から2つの「google.com」「yahoo.co.jp」ですが、以下の通りです。

【google.com】UR+DRは113/CF+TFは199

【yahoo.co.jp】UR+DRは149/CF+TFは167

UR+DRで高い数値が出ていてもCF+TFでは高い数値が出ていない…ということもザラにあるわけです。これを無視したまま「旧ウルトラランク=UR+DR」とするのは妥当とは言えません。

従来も一覧画面にCF・TFをはじめとした情報を載せてはいたものの、いずれにしてもCF+TFも含めた検証が必要になるのであれば「旧ウルトラランクを確認する」「そのうえでCF・TFを考慮して取捨選択する」という二重フローが必要になってしまいます。何より、わからない人はわからないままになってしまいます。不親切な部分があったと反省しました。

加重平均を用いてMajesticランクを判断基準に入れる

そこで、表題の通り「加重平均」を用いてCF+TFをウルトラランクの算出基準に盛り込むことにしました。

加重平均とは?

加重平均イメージの天秤

加重平均とは、ひとことでわかりやすく言えば「データをちょっとずつ贔屓(ひいき)した平均」のようなものです。

学校のテストで例えてみましょう。A・B・Cの3校で、同じテストの平均点を出すとします。このとき、A,B,C校における全生徒の点数を平均すれば求める数値は出るでしょうか?

実は、そうなりません。もし生徒数がA:300人、B:200人、C:100人だったら。これらすべてを一緒くたに平均化すると、万が一どこかの学校に成績の偏りがあったときにデータにズレが出てしまいます。

こういった事象に対応する手段が「加重平均」なのです。今回の場合はテスト点数を平均する際、人数に合わせてA校:B校:C校=3:2:1の比率でデータを「ひいき」することで、より正確な平均点を出すことができるといえるでしょう。

加重平均の割合を微調整しながら決定した

これを今回、DR・UR・TF・CFに対して行った…というのが大きな趣旨です。そこで問題となるのが「DR・UR・TF・CFを、それぞれどれくらい“ひいき”するか?」ということですね。

この点については、ドメインの実質的な価値に合うよう、当社の知見を活用しながら微調整を行いました。その結果、以下の基準に落ち着きました。

●DR:35% ●UR:10%

●TF:35% ●CF:20%

被リンク量にやや重きを置きつつ、被リンクの質についても十分に考慮したイメージです。これによって先ほどの14サイトの新たな「リユースランク」を羅列した結果が以下の通りです。

大きく数値に変化があることがわかるでしょうか。例えば以下のような点で改善・納得できる点がみられます。

従来と異なり、GoogleがYahooより上位になっている。
Yahooの日本語サイト、本家サイトの値がほぼ同一になっている。
企業サイトを国内ニュースサイトが微妙に上回り、それをさらに世界最大級のCNNが上回っている。
など

ここでは詳細を省きますが、その他にも合理的に考察できそうな要素があるとわかりました。この14ドメインで説得力がある順位を出すことができたことから、演繹的(えんえきてき)に他のドメインでもより正確なランクをつけることができると考えます。

これが今回のリユースの算出基準の詳細のご説明です。

まとめ

ここまでお読みくださり、ありがとうございました。今回の記事でお伝えしたかったのは以下の4点です。

リユースランクで、ドメイン・サイトの価値・金額を測定できる
基準は、DR・UR(ahrefs)とTF・CF(Majestic)の加重平均である。
国内外から比較しやすい有力ドメインを抽出しテストした結果、根拠ある結果が得られた。
得られる成果は「効果的なリユースドメインを、より正確かつ直感的に選べるランクづけ」だ。

一般社団法人ギグワーカーでは、リユースランクや経済指標を元にドメインバリュエーション、サイトバリュエーションなど関連サービスを意欲的に開拓してまいります。今後ともよろしくお願いいたします。

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